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「義肢や装具の使用者は、『装着しないことによる不自由』と『装着することによる不愉快』、この2つの問題を常に抱えており、両方を天秤にかけ、前者の不自由が不愉快よりも僅かに勝っているが故に装着しているに過ぎない。従って義肢装具士はこの点を常に念頭に置き、『不愉快』の割合を軽減させるように努力しなければならない」
学生時代に恩師よりこの様な教えを受けました。今日まで多くの義肢・装具使用者との接触の中で、改めてこの教えの意味を実感しています。
この仕事を志したのは約10年前です。自分の身近に障害を抱えながらも自立した社会生活を送る人物がおり、その人の生き様に大変感銘を受けました。同時に、障害を抱える人々を支える支援技術の存在を知り、これを学びたいと考えるようになりました。短大卒業後、名古屋の義肢装具士養成校へ行き免許を取得し、その後7年間同養成校の教職を勤めながら臨床研修を行ってきました。
そして今年4月より㈱幸和義肢研究所に入社し、臨床業務を担当させていただいております。
義足や義手、装具の製作を通じて感じることは、考慮すべき要素が非常に多いということ。単に使用者の身体的特徴や機能要素だけでは不十分で、その人の生活スタイルや職業等の使用環境要素も十分に考慮した上で、材料や強度、デザイン等を設計する必要があると考えています。その為に使用者の訴えは重要視していますし、また事実私自身、使用者から学ぶこと、教えられることが非常に多いように感じます。義肢や装具、福祉機器使用者が抱える『不愉快』を少しでも軽減し、また継続して使用してもらえるよう今後も努めていきたいと考えています。

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